こんな道あんな道・街路樹のこと

国道
国が管理。国内の大都市をむすぶ。
都道
東京都が管理。となりの県や都内の大きなまちの間をつなぐ。
市道
市が管理。国道・都道・私道以外の道路。
私道と区別するのに「いちどう」と呼んだりもする。ぼくたちに一番身近な道かもね。
私道
個人が持っている道路。市道と区別するのに「わたくしどう」と呼んだりもする。
街路樹のこと…
道路沿いに木を植えることは、かなり古くから行なわれていたらしい。
日本の場合は、僧侶のすすめで、中国の制度をみならってはじまったようだ。天平宝字3年(759)には、街道並木を整えるための太政官符(政府の出す文書)もでている。並木は、暑さや、寒さや、風やチリを防ぎ、人々が安全に気持ちよく旅をするために大切なものだったんだよ。
街路樹が本格的にひろまったのは、西洋文化がどんどんはいってきた明治時代からだ。東京では、明治6年(1873)、銀座の道路に松と桜を植えた。でも、よく育たなくて、明治17年(1884)、柳に植えかえた。
街路樹にむく木の種類もだんだんと選び出されるようになっていった。
小平市の街路樹(「統計書 平成21年版」参考)
ニセアカシア«あかしあ通り»

北米原産の落葉高木。日本で最初に植えられた街路樹のひとつ。風に弱く、倒れたり幹折れをしやすいのが欠点。
トウカエデ«上宿小通り、小川駅東通り、BS中央通り、警察学校北通り»

名のとおり、唐(中国)が原産地。秋には紅葉する。丈夫で土を選ばない。
サクラ«警察学校北通り、喜平町桜通り、五小入口、玉川上水沿いもね!»

数百もあるというサクラの種類。街路樹にはソメイヨシノ、ヤマザクラ、サトザクラなどが使われる。ソメイヨシノは東京都の花でもあるんだ。花満開の季節は美しいよ。
アベリア«小平駅南口広場»

日本名はハナゾノツクバネウツギ。6月から10月ごろまで、白い花を咲かせる。高さ1~2メートルの低木だが強いのだ!
ケヤキ«一ツ橋通り、小平南高西通り、鈴木街道»

日本を代表する落葉高木。50メートルぐらいになっちゃうのもあるとか。関東の土質にあって、むかしから並木や屋敷森などに使われていた。天をめざして伸びる姿は力強い。
トチ«東部公園通り»

トチノキは秋に実をつける。むかし山の村ではこのトチの実でトチもちを作ったり、おかゆにいれたり、食料として大切にされた。落葉高木。
他にもイチョウ、カシ、ツゲなどなど…ある。

道路のニック・ネーム
青梅街道・五日市街道・小金井街道・東京街道・村山街道・府中街道など、主な街道は都道なんだ。市内に国道は通っていない。
道路はね、正式には「市道10号」…というふうな名前がついているんだって。
小平では、昭和47年(1972)10月1日、市制10周年の時、市道にニック・ネーム(愛称)をつけたよ。
きみがよく歩く道は、みつかったかな?

その後追加されたニック・ネーム
下の地図の○の番号と合わせつつ、読んでちょうだい!

- 薬草園東通り
- 二中東通り
- 六小北通り
- 十五小通り
- 上水新町通り
- 小川東グラウンド通り
- 四小東通り
- 一橋大南通り
- 田中館東通り
- 家畜衛生北通り
- 小平南高西通り
- 小平南高東通り
- 上水中学通り
- 十四小通り
- 小平高校東通り
- あじさい公園通り
- 天神地域センター通り
- 恵泉通り
- 喜平町桜通り
- 日立電子通り
- 武蔵公園通り
- 花小金井公民館通り
- 花小通り
ほかにもBS中央通り、学園坂通り、東ガス西通り……などなど。
書ききれないよ~っ。

道に歴史あり
「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」という詩があるけれど…道って築かれていくものなんだねえ…。
昭和35年(1960)には、小平町の道路は119本。きょりは95キロメートル。そのうち9割以上が砂利道だった。平成3年(1991)現在、市道の数は480。きょりは158キロメートル。ほとんどはコンクリートやアスファルトで舗装されている。
小平の主要道路である府中街道がコンクリート舗装になったのは、昭和29年(1954)11月3日。五日市街道が舗装されたのは、同じ月の15日。
市民まつりでおなじみの「あかしあ通り」が全線開通したのは昭和46年(1971)4月3日。これで青梅街道と五日市街道は結ばれたし、西武線小平駅とJRの武蔵小金井駅も結ばれた。
西武多摩湖線・一橋学園駅南口の一ツ橋通りは、昭和49年(1974)に歩道が完成。その年、5月5日にはお祝いの子ども祭りをしたんだって。おみこし、鈴木ばやしや自衛隊の音楽隊のパレードも登場した。
小平グリーンロード
昭和55年(1980)からはじまった「グリーンロードづくり」で小平のまわりはぐるりと緑の散歩道。一周すると21キロメートルだ。

玉川上水緑道
玉川上水は江戸時代につくられた、羽村から四谷大木戸まで約43キロメートルの水路。小平を走る8キロメートルの区間には、雑木林あり、桜あり。
野火止用水緑道
野火止用水は、別名「伊豆殿掘」。老中松平伊豆守信綱が小川村から野火止(埼玉県新座市)まで作った24キロメートルの水路。“ふれあい橋”“どんぐり橋”“ほのぼの橋”“さいわい橋”とかかる橋の名が良いのだ。
狭山・境緑道
山口・村山貯水池(狭山湖・多摩湖)から、東京の人々のため、境浄水場に水を運ぶ水道道路として作られた。花小金井駅東から小平駅近くの3キロメートルの間は、ソメイヨシノ240本の桜の道。昭和52年(1977)から5年かけて市民が植えたものなんだ。
参考にした本
「統計書」
「市勢概要」
「市勢要覧」
「小平市長期総合計画」
「市報こだいら縮刷版」
「小平事始め年表索引(稿)
「Tokyo街路樹マップ1990」
他
小平市に関すること
多摩に関すること
江戸・東京に関すること
玉川上水・小金井桜に関すること
その他