小平市立図書館で所蔵している古文書を皆さまに触れていただくことを目的とした古文書講座です。
講座は大きく分けて基礎編・実践編(レベル別)から構成されており、随時更新していきます。
ご自身のレベルに合わせて、お好きなところからご利用ください。
内容 |
問題(PDF) |
解説(PDF) |
身近なくずし字を読んでみよう | 問題.pdf | 解説.pdf |
元号を読んでみよう | 問題.pdf | 解説.pdf |
表題を読んでみよう | 問題.pdf | 解説.pdf |
人名を読んでみよう | 問題.pdf | 解説.pdf |
江戸クイズ其壱 | 問題.pdf | 解説.pdf |
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表題 |
概要 |
問題(PDF) |
解説 (PDF) |
第一回 |
高札 (五榜の掲示) 慶應4年3月15日 |
五榜の掲示とは明治新政府が民衆に向けて出した五枚の立札。 五倫の道の勧め、徒党・強訴・逃散や本国脱走の禁、外国人への加害、キリシタンの禁制などが書かれました。 初回はキリシタン禁制を紹介します。 |
問題.pdf | 解説.pdf |
第二回 |
検地帳 寛文9年巳2月 |
小川村では六度の本検地を受けましたが、これは二回目の検地の抜粋です。延宝の頃に作成された地割図で屋敷・畑の位置や村人の名前を比較対照することができます。
小川村地割図はこちらから |
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第三回 |
烏帽子名覚 元文6年酉2月 |
「烏帽子名」とは、烏帽子を被らせ烏帽子名を付ける今でいう成人式のような儀式の事です。この文書はその時の名簿です。百姓の身分であっても苗字があったことがわかります。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第四回 |
村差出明細帳1 宝暦10年辰 |
村明細とは村の人口や石高、主な産業や山林・川、主要都市への里数や牛馬のなどを記した村勢要覧。数回に分け全文を紹介します。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第五回 |
村差出明細帳2 宝暦10年辰 |
村明細2回目は、検地による村の地目別反別と石高の詳細です。この村明細では、過去四回分の検地による石高と石盛も記されており、村の変遷を窺い知ることができます。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第六回 |
村差出明細帳3 宝暦10年辰 |
前回と同様、村の地目別反別と石高の概要とその他の雑税の明細が記されています。地目「林畑」と雑税「小物成」はこの明細帳から取り上げられた新たな項目です。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第七回 |
村差出明細帳4 宝暦10年辰 |
今回は村の除地(年貢免除の地)の概要です。小川寺、神明宮の他、国分寺に遷座した妙法寺や今は無き天神社等の名が見られます。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
臨時 |
算術同矩位方 | 今回「村明細」は小休止。数学にチャレンジしてみましょう!江戸時代に一大旋風を巻き起こした「和算」の専門塾が、ここ小平にもありました。これはその問題集「算術同矩位方」からの抜粋です。 | 原文.pdf | 図形釈文 設問と答.pdf |
第八回 |
村差出明細帳5 宝暦10年辰 |
今回は村の高札と、村の特徴といえる鷹場・玉川上水に関する内容が記されています。小川村が呑み水料として年間金一両を支払っていたことなどが判ります。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
臨時(上級編) |
乍恐以書付奉申上候 | 今回は令和4年度に開催された展示『古文書からみるアウトロー』から紹介します。この文書は小川村に実在した博徒・幸蔵の罪状です。別の事件で捜査中に殺人の余罪が発覚し、衝撃の事実が明らかになります。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第九回 |
村差出明細帳6 宝暦10年辰 |
今回は村に掛る橋、家の軒数、総人数などを記載しています。橋の工事などを村の負担で行わなければならず、その為松を植林していた旨が記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十回 |
村差出明細帳7 宝暦10年辰 |
小川村内で飼育の馬頭数や名主、組頭、年寄の人数や給料などが記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十一回 |
村差出明細帳8 宝暦10年辰 |
村明細の最終回となります。武蔵野台地の土壌の性質や、耕作以外の収入の有無、知行の形態などが記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十二回 |
玉川上水1 | 玉川上水から分水した飲料水の使用に関わる誓約証文。勝手に取水口を開けないこと、ゴミを捨てないこと、魚を捕らないこと、などの禁止事項が記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
臨時(上級) |
泉蔵院引寺証文1 | 今回は中央図書館2階ギャラリーで開催中の『小平の神社とお寺』から紹介します。大沼田新田開発の折、今寺村(青梅市)報恩寺から泉蔵院を引寺する際、両寺間で定めた証文です。村内に他寺院を設立しないこと、寺院の財産を檀家が管理し寺に負担させないことなど、18項目にわたって記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
臨時(上級) |
泉蔵院引寺証文2 | 前回の「泉蔵院引寺証文」の後編です。弟子僧が初めて護摩修行を行う際の奉納金の額や、住職が亡くなったときの対処法などが記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十三回 |
玉川上水2 | 御上水道奉行が見廻りの際、農具などが必要ならばたとえ農作業中でも上水の仕事を優先すること、他所者が上水に入って悪事を働いたら取り締まることなどが記され、村人168名全員が連判しています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十四回 |
高札盗難 | 小川村と砂川村(現立川市)の境に建てられた高札が何者かに盗み取られた一件が記されています。高札は小川橋北にあったもので、二重の囲いがされていたのにも関わらず引き抜かれてしまいました。そのうち橋も壊されるのではないかと、名主が心配する様子も文中からうかがえます。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十五回 |
小川新田開発願 | 小川村名主弥市が幕府に提出した新田開発願です。開発の範囲がわかる他、祖父九郎兵衛が私費を投じて小川村を開拓した経緯なども記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十六回(初級) |
郡中制法 | 今回は古文書入門者やこれから始めたい方向けの文書を紹介します。これは明治新政府が村民及び役人に向け公布した条約の冒頭部分です。25ケ条から成る長文なので、今後も何度かに分け紹介します。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十七回(初級) |
郡中制法 2 | 『郡中制法』第二弾(抜粋)です。まず、博打や賭け事を禁止しています。次に、往来の者が怪我・病気などで行き倒れていたら、医者を呼び介抱するよう諭しています。日本人の相互扶助の精神が、古文書から垣間見られる一文です。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
臨時(上級編) |
差上申御請書之事 天保13(1842)年 |
今回は、現在中央図書館2階ギャラリーで開催中の古文書展示「鷹場と小平」からの紹介です。小川村内のこどもが花火を上げた事への始末書のような内容です。一見鷹場とは無関係に思われますが、花火や家の増改築・水車の新設などの大きな音は鷹の獲物である小鳥の居付きに差し障るので、鷹場の村々は厳しく規制されていました。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十八回(初級) |
郡中制法 3 | 『郡中制法』第3弾(抜粋)です。今回は神事・仏事に関する内容です。出家、供養塔・石塔などの建立を禁止したり、祭礼の際の寄附の縮小、御開帳の折も届け出るよう規制しています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第十九回(初級) |
郡中制法 4 | 『郡中制法』第4弾(抜粋)です。今回は芸能・風俗に関わる内容です。角力・芝居・狂言などの興行、遊女・芸妓を扱う店の出店などを免許制とし、さらに冠婚葬祭などを華美にしないよう諭しています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第二十回(初級) |
郡中制法 5 | 『郡中制法』第5弾(抜粋)です。今回は田畑に関する内容です。大切な田畑を荒らさないようにすること、荒地になったら家族・親類・村人で力を合わせて復活させること、また、荒地や新開地は届書を出すよう諭しています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
第二十一回 |
御白土を運搬 | 四代将軍家綱の崩御の後、寛永寺に霊廟を造営するため青梅から江戸に白土(石灰)を運ぶ際、この文書が通達されました。近村から馬30疋を用意したこと、小川村から組頭を一人案内役につけること、夜通し急いで江戸に向かうこと、などが記されています。 | 問題.pdf | 解説.pdf |
漢字 |
読み方 |
意味 |
相済 | あいすみ | 決着 |
預所 | あずかりどころ | 領主に代わって荘地・年貢などを管理する職 |
跡式 | あとしき | 相続の財産 |
剰 | あまつさえ | そればかりか |
雖 | いえども | でも |
愈・弥 | いよいよ | いよいよ |
違乱 | いらん | 道理を正す・非難する |
入会 | いりあい | 村々の共有地・秣場 |
所謂 | いわゆる | いわゆる |
頻出語句同様、漢文形式で記された古文書の一つとして返読文字があります。
これは元々中国から輸入された文章の書き方を、日本風に読み易くする役割をしています。
(実際の古文書に返り点はありません。)
返り点(レ)がついた文字はいったん飛ばして読む。
(一)(二)(三)のついた字は順番通りに読む。
(上)(下)のついた字は、(一)(二)を読んだ後に(上)(下)を読む。
(小平の古文書では上・下点の使用はありません。)
レ点と一二点混合の場合は、(一)(二)を読んだ後レ点の部分を読む。
古文書で使用される返読文字はほぼ限定されます。
ここでは典型的な返読文字を紹介します。
これさえ覚えておくと古文書の読解もかなりスムーズに出来るようになるでしょう。
江戸時代の古文書で使用される漢字は、現在の常用漢字とは違う字形のものが多く見られます。
旧字、国字・俗字等の総称が異体字とされています。
異体字 ⇒漢字や仮名の標準的な字体以外のもの(三省堂「大辞林」より)
合字 ⇒二つ以上の文字を合併して一字にしたもの
ここでは頻出の異体字と合字を紹介します。
・講座の追加掲載は不定期で実施します。図書館ホームページのお知らせ等からご確認ください。
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中央図書館古文書担当 042-345-1246