小平市立図書館では、昭和50年の開館以来、地域資料の収集と整理保存につとめてきました。地域資料のひとつである古文書は、広くは国の歴史について、身近には郷土の生い立ちについて、その真実を知る上で欠くことのできない資料になっています。
小平市立図書館で整理・保存している古文書は、江戸時代における武蔵野の新田開発によって生まれた村の史料として、最も整っているもののひとつです。その一部を紹介します。
天保9年10月「(玉川御上水分水絵図面)」(當麻家文書 K-1 14)27.6×40.3センチメートル
玉川上水は江戸城及び江戸市中の水を供給するために作られましたが、上水沿いの村々は分水を引いて利用することが許されていました。大沼田新田の當麻家に残されている「(玉川御上水分水絵図面)」(天保9戌年10月29日)には六ヶ所の分水口が描かれています。分水口には戸板がつけられ、それを上下させることで取水量の調整ができるように厳重に管理されていました。
小平市企画政策部 小平市史別冊図録『近世の開発と村のくらし』小平市史別冊図録(小平市、2013年)85頁
小平市中央図書館『小平市史料集第24集』玉川上水と分水2 分水普請・修復(小平市教育委員会、2000年)74頁
小平市古文書目録の一覧です。タイトルから所蔵状況の確認や資料の予約などができます。
今までに刊行した小平市の古文書目録のあとがきや解題を編集した冊子『小平の歴史を拓く(上) 古文書目録解題編 』が2009年3月にできました。古文書を読み解いて明らかになった小平の歴史がわかります。ぜひご覧ください。
小平市史料集の一覧です。タイトルから所蔵状況の確認や資料の予約などができます。
今までに刊行した小平市史料集30冊のあとがきや解題を編集した冊子『小平の歴史を拓く(下) 史料集解題編 』が2009年12月にできました。小平市に残る古文書を読み解いて、明らかになった小平の歴史を「玉川上水」、「新田開発」、「鷹場」などのテーマごとにまとめてあります。
東京都文化財保存事業「小川家文書保存修理」に関する報告書