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5.みんなの町(まち)のなまえ

小平町(こだいらまち)のころ（昭和(しょうわ)37年(ねん)9月(がつ)30日(にち)まで）

ご注意(ちゅうい)！
・野中与組→野中(のなか)新田(しんでん)与右衛門(よえもん)組(ぐみ)のこと
・野中善組→野中(のなか)新田(しんでん)善左衛門(ぜんざえもん)組(ぐみ)のこと

新田(しんでん)の用水(ようすい)であり、みんなののみ水(みず)でもあった玉川上水(たまがわじょうすい)を昔(むかし)は「お堀(ほり)」とよんで、大切(たいせつ)にしたんだ。だから上水(じょうすい)ぞいの地域(ちいき)は「ほりばた」とか「堀(ほり)ナントカ」とよばれるところが多い。

　このころ、小平(こだいら)は、小川(おがわ)、小川(おがわ)新田(しんでん)、野中(のなか)新田(しんでん)善左衛門(ぜんざえもん)組(ぐみ)、野中(のなか)新田(しんでん)与右衛門(よえもん)組(ぐみ)、鈴木(すずき)新田(しんでん)、回田(めぐりた)新田(しんでん)、小平(こだいら)学園(がくえん)東区(ひがしく)の8つの字(あざ)（今(いま)の町(まち)のようなもの）にわかれていた。そのうちの4つの字(あざ)は飛(と)び地(ち)があり、（同(おな)じ名前(なまえ)の字(あざ)が、あっちにもこっちにもわかれてあること）わかりにくかった。また、字(あざ)がふくざつに入(い)り組(く)んでいるところもあった。これは小平(こだいら)の開(かい)たくの歴史(れきし)のあとでもあるんだけどね。
　そして昭和(しょうわ)37年(ねん)10月(がつ)1日、小平市(こだいらし)の誕生(たんじょう)とともに町名(ちょうめい)はかわった！

きわめつけ！
小平(こだいら)はなぜ、小平(こだいら)という名前(なまえ)になったか？！

　明治(めいじ)22年(ねん)、小川(おがわ)村(むら)、小川(おがわ)新田(しんでん)、大沼田(おおぬまた)新田(しんでん)、野中(のなか)新田(しんでん)与右衛門(よえもん)組(ぐみ)、野中(のなか)新田(しんでん)善左衛門(ぜんざえもん)組(ぐみ)、鈴木(すずき)新田(しんでん)、廻(めぐ)り田(た)新田(しんでん)を合(あ)わせて、ひとつの村(むら)が誕生(たんじょう)した。
　村(むら)のなまえは、各(かく)新田(しんでん)から代表者(だいひょうしゃ)がでて話(はな)し合(あ)った。
　それで、このあたりが平(たい)らな地形(ちけい)であることと、いちばん早(はや)く開(かい)たくされたのが小川(おがわ)九郎兵衛(くろべえ)由来(ゆらい)の小川(おがわ)村(むら)であることから「小」と「平」を組(く)み合(あ)わせて「小平(こだいら)」と名(な)付(づ)けた。
　昭和(しょうわ)19年(ねん)には、村(むら)から町(まち)に、昭和(しょうわ)37年(ねん)には市(し)になった。

そして昭和(しょうわ)37年(ねん)10月(がつ)1日！　町名(ちょうめい)はこうなった！

中島町(なかじまちょう)
小川(おがわ)村(むら)の西部(せいぶ)、玉川上水(たまがわじょうすい)と野火止(のびどめ)用水(ようすい)、それに小川(おがわ)分水(ぶんすい)にかこまれたこの地域(ちいき)は、中島(なかじま)とよばれていた。（むかしは海(うみ)にうかんでいなくとも、水(みず)にかこまれていれば、その土地(とち)は「島(しま)」とよばれた。）そしてさらにその西部(せいぶ)の西(にし)中島(なかじま)とよばれていたところが、今(いま)の中島町(なかじまちょう)だ。

栄町(さかえちょう)
開(かい)たくの頃(ころ)、この町(まち)のあたりは雑木林(ぞうきばやし)。住(す)む人(ひと)はほとんどなかったそうな。
小川(おがわ)村(むら)の農民(のうみん)はこの林(はやし)の落(お)ち葉(ば)や草(くさ)をかり取(と)って肥料(ひりょう)にしたとか。
繁栄(はんえい)を願(ねが)って栄町(さかえちょう)と名(な)をつけた。

小川(おがわ)町(ちょう)
青梅(おうめ)街道(かいどう)沿(ぞ)いに東西(とうざい)に広(ひろ)がる町(まち)。
「小平(こだいら)開拓(かいたく)の祖(そ)」と言(い)われる小川(おがわ)九郎兵衛(くろべえ)が明暦(めいれき)3年(ねん) （1657年）から 開発(かいはつ)した小川(おがわ)村(むら)の中心(ちゅうしん)。
青梅(おうめ)街道(かいどう)は、青梅(おうめ)の石灰(せっかい)を江戸(えど)に運(はこ)ぶ道(みち)として開(ひら)かれたが、九郎兵衛(くろべえ)が開発(かいはつ)をはじめるまではこのあたり、人家(じんか)はなく、一面(いちめん)の原(はら)っぱだったらしい。

たかの台(だい)
西武(せいぶ)国分寺線(こくぶんじせん)たかの台(だい)駅前(えきまえ)一帯(いったい)の三角形(さんかくけい)をした町(まち)。この町(まち)の名(な)は駅名(えきめい)から。このあたりは「小川(おがわ)村(むら)字(あざ)鷹野(たかの)街道外(かいどうそと)」の西側(にしがわ)。小川(おがわ)村(むら)は尾張(おわり)徳川家(とくがわけ)の“たか場(ば)”の中(なか)にあり、“おたかの道(みち)”があったのだ。

津田町(つだまち)
ここに津田塾(つだじゅく)大学(だいがく)があるところから、津田町(つだまち)と名(な)がついた。昭和(しょうわ)6年(ねん)麹町(こうじまち)（今(いま)の新宿区(しんじゅくく)四谷(よつや)）から、ひっこしてきた津田塾(つだじゅく)の最初(さいしょ)の仕事(しごと)は防風林(ぼうふうりん)づくりだった。つまり、その頃(ころ)、まわりに住宅(じゅうたく)は少なく、砂(すな)あらしがすごかったのだ！

学園(がくえん)西町(にしまち)・学園(がくえん)東町(ひがしちょう)
西武(せいぶ)多摩湖線(たまこせん)小平(こだいら)学園(がくえん)駅(えき)の西側(にしがわ)と東側(ひがしがわ)の地域(ちいき)なので。
この多摩湖線(たまこせん)、大正(たいしょう)14年(ねん)開通(かいつう)。関東(かんとう)大震災(だいしんさい)直後(ちょくご)で、近郊(きんこう)は住宅(じゅうたく)ブームだったこともあり、西町(にしまち)周辺(しゅうへん)の200万平方(まんへいほう)メートルを箱根(はこね)土地(とち)会社(がいしゃ)が買収(ばいしゅう)、分譲(ぶんじょう)した。
東町(ひがしちょう)は商店(しょうてん)が多(おお)い。
多摩湖線(たまこせん)の駅(えき)が今(いま)とはすこしちがうでしょう、ねっ！

小川(おがわ)西町(にしまち)・小川(おがわ)東町(ひがしちょう)
西武(せいぶ)国分寺線(こくぶんじせん)小川(おがわ)駅(えき)の西側(にしがわ)と東側(ひがしがわ)の地域(ちいき)なので。

仲町(なかまち)
小平(こだいら)のほぼ中央(ちゅうおう)にあるし、また、「みんな仲(なか)よし」という気持(きも)ちもこめてこういう名(な)になった。ほんとだよ。

美園町(みそのちょう)
広(ひろ)い、広(ひろ)い小平(こだいら)霊園(れいえん)のある町(まち)。霊園(れいえん)は小平(こだいら)、東村山(ひがしむらやま)、東久留米(ひがしくるめ)にまたがる。「美(うつく)しい田園(でんえん)都市(とし)」を願(ねが)ってつけられた。

大沼町(おおぬまちょう)
ここは、それまで大沼田(おおぬまた)新田(しんでん)とよばれていたから。むかしは「おおぬた」とか「おんた」ともよばれた。

天神町(てんじんちょう)
このあたり、天神窪(てんじんくぼ)とよばれる場所(ばしょ)があって、それにちなむ。

喜平町(きへいちょう)
昭和(しょうわ)40年(ねん)3月(がつ)にできた小平(こだいら)団地(だんち)によっていっぺんに人口(じんこう)が増(ふ)えた。
「喜平(きへい)」は堀(ほり)野中(のなか)の組頭(くみがしら)(注釈)。この人(ひと)の家(いえ)のそばの橋(はし)が「喜平(きへい)橋(ばし)」とよばれ、さらに町(まち)の名(な)はこの橋(はし)からついたのだ。
(注釈)組頭(くみがしら)　村方(むらかた)三役(さんやく)のひとつで、名主(なぬし)や庄屋(しょうや)の仕事(しごと)を手伝(てつだ)う。
　村方(むらかた)三役(さんやく)とは「名主(なぬし)」「組頭(くみがしら)」「百姓代(ひゃくしょうだい)」をいう。

回田(めぐりた)町(ちょう)
ここらへん、回田(めぐりた)新田(しんでん)とよばれていたので。

御幸(みゆき)町(ちょう)
明治(めいじ)16年(ねん)4月(がつ)、明治(めいじ)天皇(てんのう)が小金井(こがねい)橋(ばし)でお花見(はなみ)をなさった。
この町(まち)の名(な)はその行幸(ぎょうこう)にちなんでついた。小金井(こがねい)橋(ばし)の西(にし)、玉川上水(たまがわじょうすい)北(きた)のつつみには「行幸(ぎょうこう)松(まつ)の碑(ひ)」がある。
(注意)行幸(ぎょうこう)というのは「天皇(てんのう)のおでまし」のことだよ。御幸(みゆき)もおなじ。

上水(じょうすい)新(しん)町(まち)
上水(じょうすい)本町(ほんちょう)
上水(じょうすい)南町(みなみちょう)
玉川上水(たまがわじょうすい)の南(みなみ)に沿(そ)った3つの町(まち)。
町(まち)の名(な)はむろん、その玉川上水(たまがわじょうすい)にちなんでいる。
上水(じょうすい)南町(みなみちょう)（かつての野中(のなか)新田(しんでん)善左衛門(ぜんざえもん)組(ぐみ)）は開発(かいはつ)のはじめ「喜平(きへい)新田(しんでん)」とよばれていた。

鈴木(すずき)町(ちょう)
鈴木(すずき)街道(かいどう)、鈴木(すずき)ばやし、鈴木(すずき)小学校――鈴木(すずき)の名(な)は、このあたりを開発(かいはつ)した鈴木(すずき)利左衛門(りざえもん)にちなむ。
享保(きょうほう)9年(ねん) （1724年）、 利左衛門(りざえもん)重広(しげひろ)が、この地(ち)の開発(かいはつ)を許(ゆる)され、その死後(しご)は息子(むすこ)の利左衛門(りざえもん)春昌(はるまさ)が仕事(しごと)をひきついだ。
また、この町(まち)には石神井川(しゃくじいがわ)の源(みなもと)があった。

花(はな)小金井(こがねい)、花(はな)小金井(こがねい)南町(みなみちょう)
西武(せいぶ)新宿線(しんじゅくせん)の花(はな)小金井(こがねい)駅(えき)の名(な)からとった。花(はな)小金井(こがねい)南(みなみ)というのは、駅(えき)の南(みなみ)にあるから。
この駅(えき)は小金井(こがねい)桜(さくら)を花見(はなみ)にいく人の最寄(もより)駅(えき)だった。それで「花(はな)小金井(こがねい)」という名(な)がついている。うつくしい～！