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蔵書検索

図書アラカルト 平成8年~平成12年

「図書アラカルト」は図書館に所蔵している本を、できるだけ多くの方に紹介するために、昭和56年4月から平成23年12月まで市報こだいらに連載していたものです。(市報未掲載分も収録)

テーマごとに図書館職員が選んだ一般書・児童書を紹介しています。

なお、内容は市報掲載(未掲載分については作成日)当時のものです。


ゆきの本(平成12年12月20日号掲載)

冬の楽しみは、雪に出会えることです。白く冷たいだけの雪も、よく観察すると、いろいろな姿が見えてきます。

『あんな雪こんな氷』

高橋喜平文・写真 講談社

雪は、木やくいの頭、屋根などにおもしろい形に積もることがあります。積雪の写真を撮り続けた作者の視点が、雪景色をを芸術的にとらえます。

『雪の一生(科学のアルバム)』

片平孝著 あかね書房

雪はなぜ降るの。雪の結晶はどうしてできるの。雪について知りたいことはたくさんあります。水が気温などの条件でさまざまに姿を変えていく不思議さを写真を使って、やさしく説明してくれます。

『雪の写真家ベントレー』

ジャクリーン・ブリッグズ・マーティン作 メアリー・アゼアリン絵 千葉茂樹訳 BL出版

1865年アメリカの小さな農村に生まれたベントレーは、雪に魅せられ、生涯を雪の研究と結晶の写真撮影に捧げました。この本は、ベントレーが研究の成果を世界の人々に認められるまでの伝記で、素朴で美しい彩色の版画でつづられています。

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地方出版物(平成12年9月20日号掲載)

全国各地から集めた、地方出版社の本をご紹介します。

『シマフクロウ』

山本純郎著 北海道新聞社

北海道全域でおよそ130羽しか確認されていないシマフクロウ。その生態の全ぼうを、貴重な写真と観察記録で紹介しています。写真集としても、資料としても活用できます。

『女優志願 母と娘の歩いた道』

忍足亜希子著 ひくまの出版

日本映画界で初めてろう者(耳のきこえない人)の主演女優となった筆者の手記。両親・弟と過ごした日々や、ろう者としての自覚に悩みながらも、明るい方向へと歩み出した道のりを母親とともにつづっています。

『水俣病日記』

徳臣晴比古著 熊本日日新聞情報文化センター

水俣病発生当初から、その原因究明・診察の中心となった医学者が、苦難の日々を描きました。行政、マスコミ、排水を流した工場との難儀なやりとり、水俣病の認定基準を巡っての嫌がらせ、そして水俣病患者の深刻な症状など、世紀の公害事件を赤裸々に伝えています。

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知恵と勇気(平成12年8月20日号掲載)

『カモメがおそう島』

ロベルト・ピウミーニ作 高畠恵美子訳 末崎茂樹絵 文研出版

南太平洋に浮かぶ平和な島パスクア島で、島のリーダー、トウ・エマをおとしめる鳥人間の彫りものが次々に発見されます。裏切り。ねたみ。そこで起こった思いもよらない悲劇。婚約者キンテア・ニの強い愛は、人を信じることの大切さを私たちに教えてくれます。

『イスカンダルと伝説の庭園』

ジョアン・マヌエル・ジズベルト作 アルベルト・ウルディアレス挿絵 宇野和美訳 徳間書店

アラビアの王が世界一美しい庭園を作ることを思い立ち、依頼を受けた建築士のイスカンダルは、力の限りを尽くして庭づくりに励みます。野心に取りつかれた王と、無限の才をもつイスカンダルとの戦いが意外な結末を迎える場面は痛快です。

『西風がふくとき』

ポーラ・フォックス作 清水奈緒子訳 村田収絵 文研出版

エリザベスは夏休みをおばあちゃんの別荘で過ごすように言われます。かたくなな態度をとるエリザベスの心がいやされていく様子や、別荘で過ごした本当の理由を知った時の驚き、戸惑いがよく伝わってきます。

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だれにもできるボランティア(平成12年7月20日号掲載)

『ボランティアしあおうよ 車イスの僕から君へ』

松兼功著 渡辺則子絵 岩崎書店

障害をもつ作者が、健常者との交流の中で、体得したものは、ボランティアの真髄でした。作者は、車イスからのボランティア活動を展開する中で、自分自身のバリアを取り除き、ボランティアに取り組む人の大きな力となっていきます。コミカルなイラストが楽しさを呼び、読者を引き込んでいきます。

『はじめてのボランティア(1~15巻)』

全国児童館連合会監修同友会

ボランティアを子どもたちの遊びの中に取り入れ、自然に身につけていくものなど、写真やイラストで紹介しています。新しい発見をさせてくれる本です。

『総合学習に役立つボランティア(1~7巻)』

子どもくらぶ編者 偕成社

今、なぜボランティアが必要なのでしょう。写真や図表でわかりやすく、ボランティアの基本的な考え方やかかわり方を案内しています。調べ学習の際、役に立つ内容になっていて、仲間との連帯感を育てていくことでしょう。

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若いこころ(平成12年6月20日号掲載)

青少年による犯罪が頻繁に取りざたされる昨今。どのようなことを考え、感じているのか。若者たちの心理を、一冊の本の中にのぞくことができるかもしれません。

『ぼくは勉強ができない』

山田詠美著 新潮社

時田秀美は勉強嫌いの高校生。学校の成績は悪いが、女性にはもてる。勉強以外に、生きていくために必要なエッセンスがちりばめられたこの小説は、読者を小気味良いリズムで導いてくれる。

『恋の休日』

藤野千夜著 講談社

「単に余分なエネルギーは使いたくなかったのかもしれない」。フィンと彼女を取り巻く人びとの“休日”と情動が静かに描かれています。

『コインロッカー・ベイビーズ』

村上龍著 講談社

“ダチュラ”は人やものを壊したくなったら、唱えるおまじない。焦燥と諦念が渦巻く世相を背景に、コインロッカーから生まれたキクとハシは、何を感じ、何を見いだすだろうか。

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病気・けがの本(平成12年4月20日号掲載)

病気やけがの症状や正しい対処方法について、子どもにもわかりやすく説明し、安心感を与えてくれる絵本を選んでみました。

『カユイカユイ』

毛利子来文 なかのひろたか絵 福音館書店

じんましん、アトピー、水ぼうそうなどのいろいろなかゆみの違いと対処法などがわかりやすく解説してあります。小児医院を開業する作者は、たぬき先生として親しまれています。本業のほかにも執筆や講演会活動を精力的に行っています。

『ゲーとピー』

毛利子来文 なかのひろたか絵 福音館書店

おう吐や下痢のいろいろな原因、対処法について詳しく書いてあります。乗り物酔いをしない方法も書いてあります。

『かさぶたくん』

やぎゅうげんいちろう作 福音館書店

かさぶたができるとつい取りたくなってしまいます。この絵本では、かさぶたの下は、どうなっているのかな?などの疑問に答えています。子どもにも親しみやすい絵が、印象的です。

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活躍する盲導犬(平成12年3月20日号掲載)

献身的な仕事をする盲導犬の感動的な物語です。

『ぼくは盲導犬チャンピイ』

河相洌(きよし)著 偕成社

日本で盲導犬の第1号となったチャンピイの物語です。犬を訓練する人も、犬と歩行する人も、初めての経験で、試行錯誤を繰り返します。犬と深い信頼で結ばれ、訓練を続ける情熱に心を揺さぶられる1冊です。

『フー子とママのふたり』

福沢美和著 安徳美和子絵 偕成社

盲導犬との快適で心温まる暮らしぶりや、周囲の人が盲導犬と、どう接したらよいかなどわかりやすく書かれています。

『盲導犬グレフ誕生物語』

パトリシア・カーチス文 メアリー・ブルーム写真 木原悦子訳 小学館

生まれたばかりの子犬が、どんな訓練で一人前の盲導犬になっていくのか、ていねいに書かれています。動物写真家メアリー・ブルームの撮った表情豊かな写真も多数入っていて見応えがあります。

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読んでみたい個人全集(平成12年1月20日号掲載)

次々と出版される図書。そんな時代だからこそ一人の著作集をゆっくりひもといてみてはいかがでしょう。

『幸田文全集』

幸田文著 岩波書店

1990年に亡くなって、1994年に1巻が刊行されました。23巻に及ぶものです。こんなに著作物があったのかと正直、驚きました。無題の文章の中にも、涙が出るものがあります。

『タゴール著作集』

ロビンドロナートタゴール著 第三文明社

タゴールは、インド・ベンガル生まれの偉大な文学者です。誌は、やさしく私たちの心に響きます。1913年、ノーベル文学賞受賞。

『ディラン・トマス全集』(第2巻未刊行)

ディラン・トマス著 国文社

イギリス・ウェールズ生まれの詩人です。短い生涯でしたが、その誌は物語のようです。ウェールズの風土の中で吟唱されているところを想像しながら読みたいと思います。

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図書館からの贈り物(平成11年12月20日号掲載)

『クリスマスのまえのばん』

クレメント・C・ムーア文 わたなべしげお訳 ウィリアム・W・デンスロウ絵 福音館書店

子どもたちは、深い夢の中です。クリスマスの前の晩に何が起きたのでしょう。月の明かりに照らされながら、小さなトナカイが、おりてきます。煙突の中へ入ったのは、こびとのおじいさんです。小さなパイプをくわえ、白いあごひげ、ほおは赤く、両目はくりくりしています。おどけた様子で、靴下にいっぱいの贈り物を入れ、空に舞い上がり消えていきます。さし絵のあざやかなカラーコントラストが、夢の世界へと誘ってくれます。

『クリスマスの女の子』

ルーマー・ゴッデン作 久慈美貴訳 福武書房

両親のいない6歳の少女アイビーは、クリスマスに、ツリーの飾ってある家に招かれることを楽しみにしていますが、誘いが来ません。そこで、みずから探しに出かけて行きます。途中で、ひたすら女の子を待っている人形のホリーに出会います。やがて2人にすばらしい贈り物が待っています。

『ほんもののプレゼント』

オー=ヘンリー作 岸田今日子訳 東逸子絵 偕成社

ヤング夫妻には、2つの宝があります。ひとつは夫・ジムの金時計、もうひとつは誰もがうらやむ妻・デラの美しい髪の毛です。お互いにクリスマスの贈り物をしたいと悩みますが、2人には、わずかなお金しかありません。そこで、それぞれ一番大切にしている宝をお金に換え、贈り物をするのですが、包みを開けたとたん、驚きとためらいが重なります。しかし、それはお互いを思いやった愛情の深い品だったのです。

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つれづれ読書(平成11年11月20日号掲載)

『数の悪魔』

エンツェンスベルガー著 ベルナー絵 丘沢静也訳 晶文社

ロバート少年の夢の中にどこか憎めない「数の悪魔」が夜な夜な現れます。数の悪魔の軽妙な語り口に魅了されているうちに、苦手な算数や数学がとても不思議で楽しい世界なのだと気づかされます。絵もきれいで大人も十分に楽しめます。さあ、真夜中のレッスンの始まりです。

『スプートニクの恋人』

村上春樹著 講談社

とても魅力的な2人の女性の出会い、不思議な恋、それぞれの生き方を「ぼく」を通して見つめ、人を深く愛することの切なさを、しみじみと感じさせるラブストーリーです。あなたも村上ワールドにしばし浸ってみませんか。

『東京城残影』

平山壽三郎著 講談社

江戸から東京へ変わる歴史的大転換の中で、元武士とその妻が、挫折や苦難から立ち上がり生きてゆく姿を、多彩な人間群像の中で哀感深く描いています。いわゆる、悪人は一人も出てきません。読後にとてもさわやかになれる一冊です。本作は、平成10年「第9回時代小説大賞」の受賞作です。

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秋の夜長に気軽に読める短編集(平成11年9月20日号掲載)

『バールのようなもの』

清水義範著 文藝春秋

テレビニュースで出会った「バールのようなもの」とはどういうものなのかという疑問を追求していく表題作をはじめ、駅員といろいろな客とのやりとりを描いた「みどりの窓口」、場違いな場に審査員として呼ばれてしまった男の話「特別審査員」など、込み上げてくるような笑いを誘ってくれるユーモア短編集。

『われ笑う、ゆえにわれあり』

土屋賢二著 文藝春秋

著者はお茶の水女子大学哲学科の教授。禁煙のメリットと苦しみを書いた「今日からタバコをやめられる」をはじめ、洗濯機のボタンを押しただけで洗濯したといえるのかを考える「洗濯の概念」など、しゃれの利いた、大笑いできるユーモアエッセイ集。続編「われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う」あり。

『神様』

川上弘美著 中央公論社

表題作は、ASAHIネットパスカル短篇文学新人賞の受賞作で、くまといっしょに散歩に出るお話。軟らかいタッチの、どことなく不思議な感じのぐう話的世界は、後に芥川賞を受賞するに至る著者の、独特の持ち味といえる。その他、雑誌「マリ・クレール」に連載していた、短篇小説8篇を収める。いずれも、気持ちを和らげてくれるような読みきり短篇小説。「マリ・クレール」1997年10月号に、連載開始直前の関連記事あり。

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おばけの絵本(平成11年7月20日号掲載)

『ねないこだれだ』

せなけいこ作 福音館書店

夜遅くまで起きている子はだれだ。夜中はおばけの時間だよ。夜中に遊んでいる子はおばけになっちゃうよ。2~3歳の子ども向けの絵本です。小さな子におばけの本なんて、と思われるかもしれませんが、この絵本は子どもたちにたいへん人気のある本で、何回読んでも子どもたちに喜ばれます。

『おばけパーティー』

ジャック・デュケノワ作 おおさわあきら訳 ほるぷ出版

おばけのアンリが友達をパーティーに招待しました。場所は古いお城。アンリはみんなにごちそうを作ってもてなします。おばけが料理を食べるとどうなるのでしょう。ごちそうを食べるたびにおばけたちが楽しく変わって行きます。好奇心いっぱいのおばけたちがきれいな色づかいで描かれている絵本です。

『しりっぽおばけ』

ジョアンナ・ガルドン再話 ポール・ガルドン絵 代田昇訳 岩崎書店

深い大きな森の中に、じっさまがたったひとりで暮らしていた。ある日、腹をすかせたじっさまは、忍び込んで来た奇妙な生き物のしっぽを切り落として食べてしまう。それから、奇妙な生き物の恐ろしい復しゅうが始まった。アメリカの小学生に人気のある怖い話を原話まで調べ、それを絵本にしたものです。くすんだ色彩の絵が無気味さを出しています。

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過去に学ぶ・再発見の旅(平成11年6月20日号掲載)

『土木造形家(エンジニア・アーキテクト)百年の行事』

篠原修文 三沢博昭写真 新潮社

わが国の近代化の中で大きな役割を果たした、明治以降の多くの土木遺産。それは「先人たちの仕事にかけた情熱と知恵、困難に立ち向かった意志の成果」であると言われます。本書はその成り立ちと現在のたたずまいを126点の写真と文章で構成した発見への旅です。「玉川上水」に始まる数々の土木遺産は、自然の中に息づく姿と、都会の中にも存在感を持ってたたずむ姿のコントラストが見る者を引き付けます。

『カタログで知る国産三輪自動車の記録』

小関和夫著 三樹書房

戦後の高度成長期を縦横無尽に駆け回る車たちの力強い姿。本書は、当時のカタログから日本独自の三輪自動車の記録をまとめたものです。親しみを込めて呼ばれたオート三輪は戦前から戦後にかけて隆盛を誇り、多くの利点を持っていました。現在は見ることもなくなったオート三輪の数々をご覧ください。

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文字のない絵本(平成11年4月20日号掲載)

文字のないことで、いっそう感動が増す絵本を紹介します。子どもから大人まで楽しめます。

『アンジュール』

ガブリエル・バンサン作 ブックローン出版

車から投げ捨てられた犬がさまよい歩く姿を描いた、悲しいけれど心温まる物語。捨てられた犬の悲しみ、あきらめ、訴えかける表情。動きがすばらしい鉛筆デッサンだけで描かれています。

『ちいさな天使と兵隊さん』

ピーター・コリントン作 すえもりブックス

小さな天使は、海賊にさらわれてしまった仲よしの兵隊さんを探しに、勇気をふりしぼって冒険に出かけます。天使は無事に兵隊さんを助けることができるでしょうか。夜、人間が寝静まったあとの人形たちの世界。

『トゥース・フェアリー』

ピーター・コリントン作 BL出版

イギリスでは、歯が抜けると枕の下に置いておきます。すると、寝ている間によう精がやってきてお金と交換してくれるのです。では、よう精はその歯をどうすると思いますか。実は、ある物を作っているのですが・・・・・。

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もうすぐ一年生(平成11年3月20日号掲載)

期待に胸をふくらませている子どもたちに、楽しんでもらえる本を、ご紹介します。

『一年生になるんだもん』

角野栄子文 大島妙子絵 文化出版社

さっちゃんは、もうすぐ一年生。手さげぶくろを作ってもらったり、学校で使うものに名前を書いてもらったりしながら、入学式を迎えました。上級生と遊んだり、記念写真を撮ったりするようすが、あたたかく描かれた、かわいらしい絵本です。

『ますだくんのランドセル』

武田美穂作 ポプラ社

元気で明るい男の子のますだくんは、お姉ちゃんから、赤いランドセルをもらいました。赤いランドセルで、入学式に行くと、青いランドセルの女の子、みほちゃんと友達になりました。マンガのような、コマ割の絵本です。

『のっぽのミニはどきどき1年生』

クリスティーネ・ネストリンガー作 クリスティーネ・ネストリンガー・JR.絵 川西芙沙訳 くもん出版

ミニは、のっぽで、やせっぽっちだから、きっと学校で他の子どもたちに笑われるだろうと心配しています。でも学校へ行ってみると、すぐに友達ができました。入学前のドキドキする子どもの気持ちが、よく伝わってきます。お子さんといっしょにどうぞ。

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タイトルなし(平成11年2月20日号掲載)

上宿図書館では、全国にある地方出版社の本を集めていますので、ご紹介します。

『ブラック・ジャックのまなざし 手塚治虫の世界』

木谷光江著 KTC中央出版

現代のマンガを飛躍的に発展させたと評価の高い、故手塚治虫氏とその作品を紹介している。手塚は、「反戦・平和」「生命・自然の大切さ」「進みすぎた科学・技術への不安」などを面白く描いて、今なお読者に深い感動を与え、広く支持されていると論じている。

『風のレッスン』

宮本まどか著 静岡新聞社

私は風が好き。生まれたときから音のない世界にいる私に、風はあらゆるものの動きを教えてくれたから・・・。ピアノ、言葉、そしてこの世のすべての音は見ることができ、人に伝えられると作者は語っている。

『東北庭と花と文学の旅(上・下)』

青木登著 のんぶる舎

東北の歴史や文学と自然の美しさを、文と写真によって紹介している作品。主として桜、紅葉を中心に自然や庭園の四季の移ろいを捉えるとともに、歴史、文学の舞台を訪ねてゆきます。旅行ガイドとしても最適です。

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タイトルなし(平成11年1月20日号掲載)

『鴎外の坂』

森まゆみ著 新潮社

地域雑誌編集者でもある著者が、地元ゆかりの文豪・森鴎外を取り上げた。鴎外の家族に光を当て、鴎外にも反射させたいという著者の試みは巧を奏し、「微笑の人鴎外」がみごとに描かれている。

『踊れ!』

軍司貞則著 文藝春秋

高知のよさこい祭りに魅せられた北大生が、札幌でYOSAKOIソーラン祭り」を催そうと計画。彼と仲間が、この壮大で途方もない計画を東奔西走の末、ついに実現させるまでを描く。

『心は孤独な数学者』

藤原正彦著 新潮社

数学者にして名文家の著者が、3人の天才数学者(ニュートン、ハミルトン、ラマヌジャン)の生涯をまとめた作品。必ずしも恵まれた人生を送れなかった彼らの悩みは何だったのか。著者は彼らの生まれた国を旅し、理解しようとする。

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老いを生きる(平成10年11月20日号掲載)

『いつのまにか私も「婆あ」』

門野晴子著 講談社

60年間悩んで耐えてやっと手に入れた自分らしさ。若返るなんてまっぴらごめん。実母の介護記を書いてきた著者が、自らの「性」と「老い」を隠さず飾らず描いた、シリアスでユーモラスな痛快エッセイ。

『ひとりで暮らして気楽に老いる』

吉沢久子著 講談社

ひとりになって14年。女ひとりで身勝手に暮らす快さを語るとともに、自らの体験から、老いても元気に、楽しく生きる知恵をつづります。

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秋を感じる本(平成10年10月20日号掲載)

『秋の鳴く虫』

安富和男著 講談社

コオロギやスズムシの鳴き声は私たちに秋を知らせてくれます。卵からふ化した後、何回も脱皮をくり返し成長していくスズムシ。小さいながらも力いっぱい生きていこうとするその姿は、私たちに命の大切さを教えてくれます。

『秋の野あそび』

おくやまひさし著 大日本図書

ヒガンバナは花が終わってから葉を伸ばす変わり者。ツリフネソウは、尾があるようなおもしろい形の花。都会では見られない草花や虫を見に、野山に出かけてみませんか。

『あきのかわらでいもにかい』

さいとゆふじ著 福音館書店

芋煮というのは、里芋を煮て食べる鍋料理のこと。大きな石を並べてかまどを作ったり、里芋が煮えるまで川原で虫を捕まえたりする子どもたちが本当に楽しそうで、思わず自分も参加したくなります。

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親子で楽しむ絵本(平成10年8月20日号掲載)

『きんぎょがにげた』

五味太郎作 福音館書店

きんぎょがにげた。どこへにげた?みつけても、みつけても、にげるきんぎょ。お子さんといっしょにさがしてください。

『ぽぽぽぽぽ』

五味太郎作 偕成社

おかあさんきかんしゃが、こどもきゃくしゃをひいて、のはらやまちをはしります。リズミカルな言葉でお話が作られています。いろいろな、「ぽぽぽぽぽ」で読んでみてください。

『おおきなかぶ』

A.トルストイ再話 内田莉莎子訳 佐藤忠良画 福音館書店

なかなかぬけないかぶに、ハラハラ、ドキドキ。お子さんといっしょに「うんとこしょ、どっこいしょ」と、かけごえをかけると楽しいですよ。

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夏休みの自由研究(平成10年7月20日号掲載)

『牛乳パックの実験』

科学読物研究会編 藤田ひおこ絵 さ・え・ら書房

牛乳パックは切ったり、描いたり工作が簡単で、水にぬれても丈夫です。この本では、ピンホールカメラやステンドグラスなど易しくできる実験や工作をわかりやすく紹介しています。

『塩のおもしろ実験室』

高梨賢英・半田昌之共著 さ・え・ら書房

塩はどのように作られているのでしょう?また海水にはどれだけ塩が溶けているのでしょう?塩の性質や製法、遊びなどを易しい実験を通して紹介しています。

『フリズル先生のマジック・スクールバス 水のたび』

ジョアンナ・コール著 ブルース・ディギン絵 藤田千枝訳 岩波書店

ちょっと変わったフリズル先生とクラスの子どもたちが、スクールバスに乗って浄水場へ見学に行きます。でも、不思議なことにみんなを乗せたスクールバスは雲の上へと・・・。水が雨となり、浄水場から私たちのもとまでやってくる仕組みがよくわかります。

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金融不安の中で 日本型ビッグバン(平成10年6月20日号掲載)

『金融システムの未来』

堀内昭義著 岩波書店

過去に例をみない金融不安の中で、日本型ビッグバンはできるのか。本書は、この金融危機脱出からビッグバン成功への鍵を説いた作品です。

『10年デフレ』

斎藤精一郎著 日本経済新聞社出版局

著者は、政府が金融危機の早期決着のための政策を用意しなければ、市場が硬着し、昨秋のような大型金融機関の倒産が再度起こりうるとしている。しかし、いずれにしても、あと3年ほどでバブル崩壊以降続いた10年デフレは、終了するという見方を示している。

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ひみつひみつ(平成10年5月20日号掲載)

わくわくする秘密、暗い秘密、いろいろな秘密が増えるごとに、大人へ近づいて行くのでしょうか。

『ふたりのひみつ』

I・ボーゲル作 掛川恭子訳 あかね書房

双子の姉妹、エリカとインゲの物語です。競争心、しっと心、思いやり、二人の間に生まれる心の揺れを優しく、温かい言葉で描いています。自分を見つめ始めた子どもたちに、読んでほしい一冊です。

『ビロードのへやの秘密』

ジルファ・キートリー・スナイダー作 小比賀優子訳 中村悦子絵 福武書店

12歳の少女ロビンは、空家になっている古いお屋敷に、すばらしい部屋を見つけ、毎日通います。少女の心の成長を、温かい目を通して描いた物語で、好奇心をかきたてられる読みやすい本です。

『ハリーのひみつのオウム』

ディック・キング=スミス作 三村美智子訳 講談社

ある日、言語学者の大おじさんから、ハリーにすばらしいオウムが贈られて来ました。そのオウムは、なんと話したり、ピアノを弾いたりできるのです。そのうえ、頭がよくて物知りです。でもそれはだれにも秘密。テンポの早いユーモアのある文章が魅力です。

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春の草花の本(平成10年3月20日号掲載)

待ちに待った春がやって来ました。暖かな春の光の中、道端の草花にほんの少し目を向けてみませんか。

『たんぽぽ』

平山和子文・絵 福音館書店

たんぽぽの花を観察したことがありますか。ふだん何気なく通り過ぎてしまう道端のたんぽぽですが、意外に知らないことも多いということを気づかせてくれる本です。一輪のたんぽぽの花は小さな花の集まりで、その小さな花の一つ一つを2ページに渡って並べ、虫眼鏡で拡大してる場面や、縦長の画面いっぱいに伸びた根の様子など、あっと驚くことばかりです。

『チューリップ』

小田英智文 久保秀一写真 偕成社

子供にとって親しみのあるチューリップ。この本はチューリップの花の一生を扱い、植物として大切な繁殖の営みを、わかりやすい文と豊富な写真で説明しています。いちばんの驚きは、通常球根から育てるチューリップを種から育て、5年目で初めて花を咲かせるまでの経過です。植物のあふれんばかりの生命力に、感動するばかりです。

『カタクリの里』

高橋喜平文・写真 大日本図書

日本では、昔からカタクリがたいへん親しまれてきました。現在、和名はカタクリに統一されていますが、古語や方言名が多く、あわせて47もの名があるそうです。早春の植物であるカタクリは、また、秘密の多い植物です。例えば、6枚であるべき花びらが、8枚もあるカタクリが存在したり、雪が消えて出てくる芽は、まるでシャープペンシルの先のような形で、非常に鋭く丈夫そうに見えますが、実際はやわらかかったりします。カタクリの研究を通して自然と人間との関わりを考えようという著者の願いが伝わってくる1冊です。

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ふゆの絵本(平成9年12月20日号掲載)

もうすぐ冬休みですね。寒い冬の夜、暖かな部屋の中で親子で絵本を楽しむのはいかがでしょう。

『トムテ』

ヴィクトール=リードベリ作 ハラルド=ウィーベリ絵 やまのうちきよこ訳 偕成社

しんしんと冷え込む冬の農場で一人眠らず夜回りをしながら、こびとのトムテは考えます。「ひとはどこからきて、どこへいくのだろう」。スウェーデンの詩人リードベリの詩に現代の画家が絵をつけたこの絵本は、静まりかえった世界と生き物のぬくもりをよく伝えています。この誌は、毎年大みそかの夜にラジオで朗読されているそうです。

『スキーをはいたねこのヘンリー』

メリー・カルホーン作 エリック・イングラハム絵 猪熊葉子訳 佑学社

猫のヘンリーは、後ろ足で歩くのがじょうずでした。でも飼い主の男の子が猫用の小さなスキーを作ってくれた時には、どうしても滑ることができませんでした。ところが、一家が山小屋から町へ戻る時、ヘンリーは手違いで置いていかれてしまいます。そこで、ヘンリーのスキーを履いての大冒険が始まります。

『ゆき、ゆき』

ロイ・マッキー作絵 P・D・イーストマン作絵 きしだえりこ訳 ペンギン社

子どもにとって、雪はうれしい贈り物です。雪の冷たさや、まぶしさ、楽しさを身体で感じながら、子どもたちは無心で遊びます。単純な黒の線と明るい色彩のこの絵本は、楽しい雪遊びの一日を、ユーモラスに描いています。そして、雪だるまはお日さまが照りつけて溶けてしまい、子どもたちは雪を冷蔵庫にしまって「いつかまたあそぼう」と思うのです。

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今年の本の中から(平成9年11月20日号掲載)

『充たされざる者(上・下)』

カズオ・イシグロ著 古賀林幸訳 中央公論社

今までのイシグロの小説と違った文体で書かれた新作。読み進むうちに、主人公とその他の登場人物との関係の構造がわかってくると、おもしろく読めます。ただ、このカフカ的世界はなんの大団円もなく、まさに登場人物全員が「充たされざる者」なのです。くれぐれも読者が「充たされざる者」になりませんように、この新しいイシグロの世界をお楽しみください。

『拒絶された原爆展』

マーティン・ハーウィット著 渡会和子訳 原純夫監訳 みすず書房

「エノラ・ゲイ」を中心にした原爆展を計画していたスミソニアン協会航空宇宙博物館は、95年1月その計画を大幅に縮小することを余儀なくされた。本書は、その一部始終を、事件の渦中にいた、当時博物館長だった著者が語ったもの。歴史家の冷徹な歴史分析が、感情的愛国主義勢力のメディア攻勢に敗れ去るという物語。日米の戦争感も浮き彫りにされ、「ヒロシマ・ナガサキ」の問題を日本人が見つめ直すには、ちょうどよい本です。

『マックス・ヴェーバー入門』

山之内靖著 岩波書店

ニーチェとの親縁性を明らかにして、近代知の完成者という今までのヴェーバー像の根本的な書き換えを迫ります。小冊子ながら、本格的なヴェーバー論を展開しており、入門書を超えた内容と言えます。

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魔女と魔法の本(平成9年10月20日号掲載)

10月31日は、何の日だか知っていますか。ハロウィンのお祭りの日なんです。今回はそのハロウィンにちなんで、魔女と魔法の本を幼年向きから高学年向きのものまで紹介します。

『魔女たちのあさ』

エドリアン・アダムズ作 奥田継夫訳 アリス館

森に住む魔女たちは、夜になると「おはよう」と起きて、朝になると「おやすみなさい」と眠ります。食事は、コウモリのシチューや、くもの糸のパン!そんな恐ろしい魔女たちが怖がった事とは・・・。

『黒ばらさんの七つの魔法』

末吉暁子作 牧野鈴子絵 偕成社

普通のおばさんにしか見えない黒ばらさん。実は、135歳の本物の魔法使いなんです。黒ばらさんは、変身術や飛行術などを使って、世のため人のため自分のため世界中で大活躍します。どこかちょっと抜けている魔女の楽しい7つの物語。

『まじょのスーパーマーケット』

スーザン・メドー作 ひがしはるみ訳 フレーベル館

ハロウィンの夜、魔女に変装したヘレンと犬のマーサは、町に出かけます。ところが二人が迷い込んだスーパーは、なんだかへんてこな商品ばかり・・・。ここはなんと魔女のスーパーマーケットだったのです。ヘレンとマーサは無事帰れるのでしょうか。

『魔女がいっぱい』

ロアルド・ダール作 清水達也訳 鶴見敏訳 クェンティン・ブレイク絵 評論社

おばあちゃんと二人で暮らしている僕は、ある日、ホテルで女の人がいっぱい集まっている会に紛れ込んでしまった。その集会は実は魔女の集会で、子どもたちをネズミに変える計画を練っていたのでした。大魔女が使っている独特な魔女語がおもしろい。

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古代エジプトへの本の旅(平成9年9月20日号掲載)

太陽と砂漠とナイル川がはぐくんだ、エジプトの古代文明、ピラミッドをはじめ、偉大な文化遺産は、今なお解き明かされない世界の不思議であり続けている。過去を遠くさかのぼり、古代人が残した巨大な「夢」を本で訪ねてみませんか。

『クレオパトラ 世界帝国を夢みた女』

P・ファンデンベルク著 坂本明美訳 アリアドネ企画

世界史上最も魅力的な女性、クレオパトラ。本書では古代ローマの英雄、カエサルなどの生涯をたどりながら、古代エジプトの女王クレオパトラの実像に迫ってゆく。カエサルの誕生から、古代ローマのトップの座に踊り出るまでの武将として、また政治家としての人と業績。エジプトのアレクサンドリアでのクレオパトラと運命的な出会い。その後、共和制を打破し、王政への下地を作り、そのために、プルトゥスを始めとする共和派の人々に暗殺された。本書はカエサルの一代記であるとともに、彼の遺産を継いで、ローマに王制を復活させようとしたアントニウスとクレオパトラの恋愛物語であり、また、クレオパトラのために妹を離縁された、オクタヴィアヌスの復しゅう物語でもある。

『エジプト 驚異の古代文明』

アルベルト・シリオッティ著 鈴木八司訳 新潮社

エジプト全体の遺跡や宝物に関する、優れたカラー写真を多数掲載している。まず、ギザやサッカラのピラミッド、そしてテーベの神殿や墓などが続き、あまり一般的でない、デルタ、ファイユーム、シナイ半島およびヌビアなどの遺跡や古代都市も登場する。詳細な解説やエジプト5千年の歴史の概要も付け加えられている。

『太陽の王ラムセス(全5巻)』

クリスチャン・ジャック著 青山出版社

太陽の王ラムセスとは、新王朝時代の67年間にわたって君臨し、古代エジプト史上最も権勢を誇った国王の一人、ラムセス二世である。この小説は、ラムセスの苦悩や希望を共有し、彼の失敗や成功をともに体験することができる。愛した女性たちとの出会い、裏切りに苦しみ、友との変わらぬ友情をおう歌し、悪の力と戦い、すべての源である「光」を、探してゆく。壮大な歴史ロマン。

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すてきな夏休み(平成9年8月20日号掲載)

残り少なくなったお休みに、絵本を通して親子で夏を楽しんでみてはいかがですか。

『すばらしいとき』

ロバート・マックロスキー文と絵 わたなべしげお訳 福音館書店

春から夏にかけてのメイン州の美しい島の暮らしを描いています。父親が、子どもたちに語りかけるような文章は、まるで大地の語りかけのようです。生き生きした子どもの表情、植物の成長や気象の変化など、自然の息吹がダイナミックに迫ってきます。この絵本で、作者は「かもさんおとおり」に続き、2度目のコールデコット賞を受賞しました。

『ターちゃんとペリカン』

ドン・フリーマン作・絵 西園寺祥子訳 ほるぶ出版

毎年夏、海にキャンプに来る男の子ターちゃんとペリカンの和やかな交流を描いた絵本です。初めて釣りに出たターちゃんですが、新しい長靴を潮に流されてしまいます。家に戻るターちゃんの前に、どこかへ行ってしまったはずのペリカンが現れて・・・・・。

『ごちそうさまのなつ』

マーク・サイモント作・絵 なかがわちひろ訳 冨山房

畑を荒らすうさぎを追い払おうとする人間、人間はごちそうを作るいい人だと思い込むうさぎの家族。両者のギャップがユーモラスな絵本です。的外れなうさぎの会話はいっそう笑いを誘います。

『はちうえはぼくにまかせて』

ジーン・ジオン作 マーガレット・ブロイ・グレアム絵 もりひさし訳 ペンギン社

夏休みの予定がないトミーは、近所の人たちのはちうえを預かる事を思いつきます。家中をはちうえだらけにしてしまい、両親は不機嫌です。でもトミーは育て方を本で調べ、植木の世話をします。そして夏の終わり、みんなに感謝されるのです。そのトミーにも、最後に思いがけないプレゼントが待っていました。

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夏休みの自由研究(平成9年7月20日号掲載)

今年も楽しい夏休みがやって来ました。この機会に自由研究をしてみませんか?実験や科学遊びを楽しんでみましょう。

『みんなでしらべたミミズのふしぎ』

柴智行ほか文 山本裕伸写真 童心社

釣りをするとき、えさに使うのはミミズ。でもミミズってどんな生物なのだろう?図書室で調べてみたけど詳しい本が見当たらない。それなら自分たちで調べてみる事に。釣り好き仲間5人組の共同研究。

『手づくりスライムの実験』

山本進一著 岩永昭子絵 さ・え・ら書房

皆さんは「スライム」を知っていますか?ぐにゃぐにゃした手触りでひっぱると伸びたり切れたりする不思議なおもちゃです。この本ではスライムの作り方や遊び方を紹介しています。ぜひスライムを作ってみてください。

『カルメ焼きはなぜふくらむ 二酸化炭素の実験』

高梨賢英著 永井泰子絵 さ・え・ら書房

縁日で売られているカルメ焼のふくらむようすは見ていてもおもしろいものです。でもカルメ焼をふくらましているのは何でしょう?実は二酸化炭素なのです。この本はやさしい実験を通して二酸化炭素の性質を紹介しています。

『くぎ丸二世号のひみつ さびができるしくみを探る』

佐藤早苗文と写真 大日本図書

母親が昔、お正月の黒豆を煮る時、くぎを入れていた事を思い出したことから研究をはじめます。疑問やなぞを追ってくぎ工場や造船所へ行ったり、色水を作ったり、家庭でも入手しやすい材料や道具で実験できます。

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エッセーを読む(平成9年6月20日号掲載)

エッセーは、いろいろな人の生き方、暮らし方、考え方などが、自由な形式で書かれています。人生と深くかかわっている文章を読むと、本を通じて、人と出会える楽しみがあります。日常の暮らしの中で、ちょっと心温まるエッセーを、紹介します。

『生きるヒント』

五木寛之著 文化出版局

これは、いわゆる「人生論」ではありません。生きる「思想」というような、大げさなものでもありません。少しでも元気で、自信を持って生きていけるような、生活していく上でのちょっとした「ヒント」です。自分の人生を愛するための歓ぶ・惑う・悲しむなどの12章のエッセー。

『人生20年説』

森毅著 イースト・プレス

20年くらいをひとつの人生と考えると、人は一生に4回生まれ変わる。人生において出会う数々の節目を、どう生きればいいのか。著者は、第1の人生・・・何かにのめり込んだ体験があるか、第2の人生・・・ひとつの仕事に5年腰を据えてみよう、第3の人生・・・自分を見つめる時、第4の人生・・・夫婦のあり方が問われる、としている。

『田舎者の東京暮らし』

高田宏著 筑摩書房

雪国に育って、常にふるさとへの郷愁を抱きながら、いつの間にか、東京暮らしに、溶け込んでいった歳月を振り返っている。ふるさとが、人間の本来の生き方を、取り戻す拠点になってほしいと願っている。

『老いの楽しみ』

沢村貞子著 岩波書店

女優稼業をすっぱりやめ、東京の住まいにも別れを告げて湘南でマンション暮らし。毎日がもったいないような気がして何かにつけて、言葉を交わす夫婦。今は亡お2人のその日その日の思いを、暮らしの楽しさを、つづったエッセー。

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幸田露伴・幸田文・青木玉(平成9年5月20日号掲載)

幸田露伴・幸田文親子はともに作家として有名です。そして最近、文の一人娘、青木玉も何冊か本を出し、その才能が評価されています。ものを見る目の確かさ、文章のうまさは、露伴より脈々と受け継がれているものを感じさせます。今回は親子3代の本を紹介します。

『五重塔』

幸田露伴著 岩波書店

谷中感応寺の五重塔建立をめぐる、のっそり十兵衛と川越の源太の心のかっとうを描いた、露伴の代表作です。腕もよく、人望も厚い大工の棟りょう源太に五重塔建立が任されるはずでした。ところがここに十兵衛が名乗りを上げ、感応寺の上人にじか談判します。十兵衛は腕はよいのに世事に疎く、恵まれない境遇でした。しかし、彼もまた職人としての意地をかけ、五重塔建立を熱望します。対照的な2人のどちらが五重塔を造るのでしょうか。クライマックスの大暴風雨のシーンは圧巻です。

『幸田文全集(全23巻)』

岩波書店

父露伴の思い出をつづった随筆から始まり、小説、講演など、どれをとっても読みごたえあるものです。とりわけ、「流れる」(5巻)は芸者置屋の住み込み女中梨花の目を通して、花柳界の表裏を描いた力作です。「木」(19巻)はエゾマツの倒木更新の話から始まり、生命の不思議さ、たくましさを鋭い視点でとらえています。

『帰りたかった家』

青木玉著 講談社

坊ちゃん育ちで、ハイカラな父は好人物です。しかし、人のよさが災いして、事業に失敗しました。いざというときに性格の弱さが表れ、勝気な母は結局、父とは別れ、玉を連れて祖父(露伴)のもとへ帰ります。母を気遣って、父への思いを耐える場面は、その切なさが伝わってきます。玉の帰りたかった家は彼女を愛してくれる両親のいる平和な、幼いころのあの家でした。

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かえるがいっぱい(平成9年4月20日号掲載)

戸外で楽しむ季節がやってきました。池でおたまじゃくしを見つける機会もあることと思います。今回は、かえるの本を取り上げてみました。

『おたまじゃくしのたまーら』

マイケル・バナード作 吉田新一訳 竹山博絵 福音館書店

おたまじゃくしの群れからはぐれたたまーらは、寂しくて、友達を探しに出かけました。ところが、その友達に食べられそうになったり危険がいっぱいでした。春らしい色彩のほのぼのとした絵本です。

『かえるがみえる』

まつおかきょうこ作 馬場のぼる絵 こぐま社

かえるがみえる、かえるにあえる、かえるははえる、というようなことば遊びの絵本です。ことばの多様さ、おもしろさを感じさせてくれます。ユーモラスな絵が楽しさを盛り上げています。親子で楽しめる一冊です。

『かようびのよる』

デヴィッド・ウィーズナー作 当麻ゆか訳 福武書店

火曜日の夜8時ごろ、池に不思議な気配が漂います。そして、突然無数のかえるが、すいれんの葉に乗って空を飛び始めます。ちょっと無気味ですが、何となくユーモラスなところもある幻想的な絵本です。文字がほとんど無いので幼いお子さんにも楽しめます。

『カエル合戦』

久居宣夫著 吉崎正巳画 福音館書店

東京目黒の自然教育園に勤務する著者が、園内のかえるに興味を持ち、仲間と協力して、一匹ずつに番号をふり、かえるの住所録を作って、10年以上かけて観察した記録です。楽しそうにコツコツと研究を続ける著者たちの姿に胸を打たれます。科学の本ですが、文学を読むような感動を覚えます。小学校高学年から大人まで楽しめます。

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最近の子どもの本から(平成9年3月20日号掲載)

昨年出版された読みごたえ十分の長編と、写真集を紹介します。

『薄紅天女(うすべにてんにょ)』

萩原規子作 徳間書店

平安の曙。坂東から蝦夷の国、都へと舞台を移しながら繰り広げられる壮大なファンタジー。「更級日記」の「東へ来た皇女」から着想を得たという。「空色勾玉」「白鳥異伝」に続く『勾玉』の物語の完結編です。

『三つのミント・キャンデー(オリヴィエ少年の物語2)』

ロベール・サバティエ作 堀内紅子訳 福音館書店

母を亡くした孤児オリヴィエを描く「ラバ通りのひとびと」の続編です。光あふれるラバ通りに別れを告げ、お金持ちの伯父に引き取られた夢見がちな少年は、不安を持ちながらもいつか家族として認められていきます。1930年代初頭の世相や雰囲気を感じさせる自伝的作品です。フランスの人々の郷愁を誘い、ベストセラーになりました。

『森へ』

星野道夫文・写真 福音館書店

南アラスカからカナダにかけての深い原生林。作者はカヤックで入り江の奥へこぎ進み、森へ入っていきました。森は、ひとつの大きな生き物のように絡み合い、呼吸しているかのようでした。昨年亡くなった写真家、星野道夫さんの作品です。森の深淵をとらえた美しい写真は、自然と厳しく向かい合った彼のわたしたちへのメッセージといえるでしょう。

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冬のファンタジー(平成8年12月20日号掲載)

冬の薄明かりの中には、何か不思議なものの揺らめきが感じられます。そんな季節にふさわしいファンタジックな本を紹介します。

『ライオンと魔女』

C・S・ルイス作 瀬田貞二訳 岩波書店

4人兄弟が空襲を避けて、片田舎の広大なお屋敷にやって来ました。ある日、ルーシィーが飛び込んだ衣装だんすの奥には、冬の森が広がり1本の街灯がともっていました。たんすは白い魔女に支配されたナルニア国への入口だったのです。ナルニア国に平和をもたらすため、4人の兄弟はライオンと共に戦います。ナルニア国に一歩踏み込んだが最後、その魅力のとりこになってしまうことでしょう。

『急行「北極号」』

クリス・ヴァン・オールズバーグ絵と文 村上春樹訳 河出書房新社

クリスマス・イブの晩、少年はベッドの中で息を殺し、サンタの鈴の音が聞こえるのを待っていました。けれども窓の外に現れたのは、北極のサンタの町へ向かう汽車でした。汽車には、パジャマ姿のたくさんの子どもが乗っていました。次々と変わる車窓からの眺めは、美しく神秘に満ちて幻想的です。

『ゆきだるま』

レイモンド・ブリッグズ絵 評論社

男の子の作った雪だるまが、夜中に動き出し、男の子を訪ねてきます。2人は食べたり遊んだり、雪の降り積もる町の上空を飛んで散歩したりして、すてきな時を過ごします。文字がひとつもありません。暖かい雰囲気の絵物語をたっぷりと楽しんでください。

『ペンギンハウスのメリークリスマス』

斉藤洋作 伊藤寛絵 講談社

にぎやかな港町に、おじいさんが1人でやっている、ペンギンハウスという名の古いレストランがあります。12月になると、カウンターのいちばん奥に、ちょっと風変わりなペンギンの置物が置かれます。どんなふうにペンギンがこの店にやってきたのか、不思議なお話を聞いてみてください。心がホカホカと暖かくなりますよ。

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旅の本本の旅(平成8年11月20日号掲載)

秋の行楽シーズンも終わりですね。旅に出た人も出ない人も、本の旅に参加してみませんか。

『ハワイイ紀行』

池澤夏樹著 新潮社

沖縄に住み、「マシアス・ギリの失脚」など、島を舞台にした小説で知られる著者が、初めてハワイの人々に話を聞くことでできあがった本です。サーフィンやフラ、航海術といったハワイの地に豊かに息づく、先住民族の文化に光を当てたレポートです。「ハワイイ」は、シラブルをはっきり区切って発音するハワイ語に合わせたものです。

『街道をゆく42(三浦半島記)』

司馬遼太郎著 朝日新聞社

著者の、このシリーズの完本として最後のもの。完全な歴史紀行で、三浦半島あるいは伊豆・房総半島にもふれながら、鎌倉武士と日本海軍について語ります。特に、武士たちの節義、その潔さを語るとき、著者の心にはまさに、現代の日本人に頂門の一針を打ちつけるかのような激しさがあります。

『トゥバ紀行』

メンヒェン・ヘルフェン著 田中克彦訳 岩波書店

20世紀の奇書の一つです。モンゴルと南シベリアの間に位置し、1921年から23年間だけ独立国であったトゥバ。独立時代のトゥバに、唯一訪れた外国人の著者が、当時のロシア、モンゴル、中国の中で揺れ動くトゥバの状況を、生き生きと伝えてくれる貴重な旅行記です。

『ライオンは寝ている』

大貫妙子著 新潮社

音楽家が、自然を見つめる旅に出ます・・・。ガラパゴス諸島、南極大陸、アフリカへ。圧倒的な自然を経験するうち音楽家は、人間の特殊性、野生の中での違和感に気づかされ、人を考える時間を最後に持って帰ってきます。佐藤秀明・岩合光昭のカラー写真と、著者のイラストも収録されています。

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「こわいお話」の本(平成8年8月20日号掲載)

図書館に来る子どもたちから、「怖い本ない?」という質問をよく受けます。子どもたちは、怖さを楽しみたいのです。今回は、残り少ない夏休みに楽しめる怖い本を紹介します。

『くわずにょうぼう』

稲田和子再話 赤羽末吉画 福音館書店

「働き者で、飯を食わない女房がほしい」、そんな欲張りな男のところへ望みどおり、本当に飯を食わない嫁が来たのですが・・・。文章は読みやすく、そしてコラージュ(はり絵)の技法を使った力強い絵が、いっそうお話の世界を引き立てています。鬼ばばの出てくる日本の昔話です。図書館の「おはなし会」で語ることもあります。

『ゆうれい美女』

三田村信行著 倉石琢也画 あかね書房

有名な牡丹燈籠(ぼたんどうろう)の中の話を基にした「ゆうれい美女」。夜更けに、カラーン・コローンとげたの音をさせて、新三郎の所に死んだはずのお露とお米がやってきます。そのほかに、見てはいけないと言われた箱の中をのぞいてしまう「箱のなかには」など、全11編が収められた“日本怪談クラブ”シリーズの1冊です。ほかの本も合わせてたっぷりと怖がってください。

『こわがってるのはだれ?』

フィリパ・ピアス作 高杉一郎訳 岩波書店

ユニークで恐ろしい手を使い、いじめっ子から自分を守ってくれる大おばあさんの話「こわがってるのはだれ?」のほか、リンゴの木に住みついた、寂しがり屋の幽霊が出てくる「サマンサと幽霊」などの短編11話が収められています。作者のきめ細かく、的確で簡潔な描写は、物語に奥行きを感じさせてくれます。一話ごとに描かれた陰影のある絵が、よりいっそう読者の恐怖を誘います。

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本といっしょに出かけよう(平成8年7月20日号掲載)

いよいよ、夏休み。海や山などで自然とふれあう機会も多くなります。出かけるときに、今回紹介する本をバッグの中に入れてみませんか。本と同じような体験ができたら、もっと充実した夏休みになることと思います。

『みんなのかお』

さとうあきら写真 とだきょうこ文 福音館書店

人間が、それぞれ違った顔をしているように、動物たちもまた、一匹一匹、違う顔をしています。この本には、全国各地の動物園にいる、ゴリラやライオンたちの顔写真が種類ごとに、21匹も並べてあります。同じゴリラでも、しかめっ面をしているようだったり、笑っているようだったり、ハンサムだったりします。このように並べてみる機会はなかなかありません。この本を読むと、あなたもきっと、自分の目で確かめたくなるでしょう。本の中の彼らに会いに動物園巡りに出かけませんか。

『夏の野あそび(野の図鑑2)』

おくやまひさし著 大日本図書

夏の野山での遊びや、草花、虫、キャンプのしかたなどが、豊富な写真と図で盛りだくさんに紹介されています。この本があれば、今年の夏休みが楽しく過ごせます。いろいろな遊びに挑戦してみませんか。また、豊かな自然の営みや小さな虫たちの世界にも、ぜひ目を向けてほしいものです。

『ノラネコの研究(たくさんのふしぎ傑作集)』

伊澤雅子文 平出衛絵 福音館書店

野良猫の研究をするには、町内の猫たちの顔を覚え、名前を付けて、それぞれの特徴を書いた猫カードを作ります。それから、観察を開始します。この本では、ナオスケという野良猫の一日の行動を翌朝まで追っています。すると猫には、ちゃんと“猫社会のルール”があって、それを守って生活していることがわかりました。絵も地図も、ち密で楽しいうえ、野良猫の観察のコツも載っています。家の近くの猫の観察をしてもおもしろいですね。

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活躍する障害者たち(平成8年6月20日号掲載)

1981年の国際障害者年を契機に、多方面でさまざまな障害者活動が展開されてきました。今回は、そのような活動に関する本を紹介します。

『癒しのセクシー・トリップ わたしは車イスの私が好き』

安積遊歩著 太郎次郎社

1970年代まで、日本の養護学校では障害のない人に近づくことに目標をおき、車いすの使用を禁じ、どうしてもという場合は、松葉づえを使うよう指導してきました。その後、車いすも一つの道具として選択できるようになり、電動車いすでは行動範囲が飛躍的に広がりました。施設と在宅での生活を繰り返す著者は、必死に自己否定感と闘い、やがて自分への信頼感を取り戻し、自己肯定を獲得して行きます。その姿を赤裸々に描いた作品です。

『障害者アートバンクの可能性』

戸原一男著 中央法規出版

「障害者の中からアーチストを!」をスローガンに、1986年に障害者アートバンクは設立されました。その後、多くの障害者アーチストにより、ポスターや本の挿絵が社会に送り出されました。全盲のイラストレーターとして一躍有名になったエム・ナマエさんは、第2回障害者アートバンク大賞を受賞したのがきっかけでした。障害者の自立を目指す、障害者芸術活動の新た方向を示す内容の本です。

『車いす司書ハート貸し出します』

河原正実著 かもがわ出版

著者は、日本の公立図書館で初めての車いすの司書となり、障害者サービスは、図書館サービスの原点と考え、きめ細かい図書館構想を展開していきます。また一方では、障害者運動に精力的に取り組んで行きます。特に「べトちゃんとドクちゃんの発達を願う会」での熱心な活動は、読者に深い感銘を与えることでしょう。

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父と子の絆(平成8年5月20日号掲載)

もうすぐ父の日です。そこで、父と子のきずなをハートフルに描いた短編作品をご紹介します。気軽にページを開いてみてください。

『一年分、冷えている』

大沢在昌著 角川書店

「懐中時計」。父の形見の懐中時計を身につけていると、なぜか心が安らぐ。懐中時計を通して、今も確かに存在する、亡き父とのきずなを描いた物語で、22編のなかの1編です。

『三年坂』

伊集院静著 講談社

「皐月」。父子で出かけた山登り。ふとしたことから死に直面する父、なにがなんでも生きてほしいと願う少年。幼き少年の、父に対する深いきずなを描いた物語で、5編の中の1編です。

『しょうがない人』

原田宗典著 集英社

「しょうがない人」。情けなくぶざまな父。憎しみと軽べつの感情しかないと思っていたのに、今なぜか涙があふれてくる。決して断ち切ることのできない、父子のきずなのつらさと優しさを描いた物語で、4編の中の1編です。

『島からのエア・メール』

喜多嶋隆著 角川文庫

「ホノルル・シティライツ」。幼いころに離婚した両親。父の記憶はほとんどないが、わたしにはわかる。この人がお父さんだ。ハワイの優しい風に包まれた父娘のきずなを、軽やかに描いた物語で、19編の中の1編です。

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チョウと虫たちの世界を探る(平成8年4月20日号掲載)

春は生物たちにとって、生命を生みだし、次の世代へと伝える大切な季節です。子どもたちが捕虫網と虫カゴを持ち、野原を駆け回る姿を見ることは少なくなりましたが、いつの時代の子どもたちも昆虫が大好きです。今回は身近な昆虫である「チョウ」に関する本を中心に紹介します。

『モンシロチョウ(カラー自然シリーズ)』

小田英智著 七尾企画写真 偕成社

モンシロチョウは、とても身近なチョウです。この本では、キャベツやアブラナなどの葉などに生みつけられた卵からかえった幼虫が緑の葉を食べて育ち、さなぎになり、羽化する過程が写真でていねいに説明されています。チョウの目や口、羽の仕組みを考えたり、簡単な飼育、観察のしかたについても紹介しています。

『チョウはなぜ飛ぶか(科学の本)』

日高敏隆著 岩波書店

小学生のころ、著者は自宅の庭を横切っていくアゲハを見て「チョウの飛ぶ道は決まっているのだろうか」という疑問を持ちます。著者は、「なぜだろう」といろいろな試みを失敗を重ねながら続けていきます。結論を解き明かしていくのではなく、『科学する心』を若い読者たちに伝えようとしている本です。

『チョウが消えた!?(昆虫の研究)』

原聖樹・青山潤三著 あかね書房

ギフチョウは、1960年代前半までは南関東でよく見ることができましたが、生息地の丘陵地帯に開発の波が押し寄せ、姿を消してしまいました。生息地の調査などを踏まえて、環境の変化が自然界にいかに影響しているかこの本は警告しています。豊富な図と美しい写真は、日本の自然からの訴えを伝えます。このほか、モンシロチョウとスジグロチョウの住み分けの話など、興味深い内容です。

『虫ずかん・なかまさがし(福音館のかがくのほん)』

海野和男作 福音館書店

羽が4枚、足が6本という特徴をもつものは、すべて昆虫の仲間です。さて、この本ではそんな昆虫たちをさらに仲間ごとに分けるときのポイントをあげて、子どもたちが昆虫の写真を見て解くクイズの形式になっています。ぜひ挑戦してみてください。また、著者の海野さんは昨年、津田図書館で行われた子ども科学講演会で、すばらしい昆虫のスライド写真を使ってお話をされ、集まった子どもたちには大好評でした。

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少女へ贈る物語(平成8年3月20日号掲載)

春休みは、ゆっくり長編に挑戦してみませんか。学生の方にはもちろん、大人が読んでもおもしろい本で、お母さん方にもお勧めします。

『大地の子エイラ 始原への旅だち 第一部』

ジーン・アウル作 中村妙子訳 評論社

エイラは紀元前3万年ごろのクロマニョン人の女の子です。地震で家族を失い、独りぽっちで何日もさまよい歩いた末、倒れているところを、ネアンデルタール人の部族に助けられて、その中で成長します。息もつかせぬストーリーのおもしろさもさることながら、私たちが原始時代に対して持つイメージを超え、血の通った、心のある人々が繰り広げる物語に、教科書からは得られない感動を覚えます。広大な原野を駆け回るエイラに、豊かで伸びやかな美しい自然に、純朴な人々の心に、現代人のなくしたロマンを感じます。はるかな原始の世界へのタイムスリップを楽しんでください。続編に「恋するエイラ」「狩をするエイラ」「大陸をかけるエイラ」があり、そのまた続編も執筆中だそうです。

『丘の家のセーラ』

ルース・エルウィン・ハリス作 脇明子訳 岩波書店

セーラは4人姉妹の末っ子です。父親はすでになく、母親もセーラが7歳の時に病死します。牧師一家に支えられて、4人が成長してゆく物語です。この物語の特徴は、独特の構成にあります。第1作にあたる表題作は、セーラの視点で描かれていますが、次の「フランセスの青春」は長姉、「海を渡るジュリア」は次女、「グェンの旅だち」は3女の視点で描かれています。どの巻も年代や出来事はほぼ同じなのですが、4人の目から見るとまるで違って映るのです。人と人とが織りなす物語が、立体的に浮かび上がってくるさまに、不思議な感動を覚えるとともに、視野の広がりを感じさせてくれます。自分と他人との関係を深く考え、自我の確立を求める世代へのよき贈り物となるのではないでしょうか。また、だれもがそれぞれの人生の主人公であり、個性の輝きを持っていることを、読者に実感させてくれることでしょう。美しい自然描写と、おだやかで格調高い文章も魅力です。

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ふるさとの香りがする 郷土色豊かな地方出版図書(平成8年2月20日号掲載)

図書館では、東京の書店ではなかなか手に入りにくい、全国の地方出版図書を収集しています。今回は、これらの中から、特に、地方新聞社が出版している郷土色豊かな図書のうち、近県のものを一部紹介します。なお、これら地方出版図書は上宿図書館(0423(44)3360)が収集館になっていますが、リクエストにより、最寄の図書館へ取り寄せることもできます。

『神奈川の道祖神(上・下)』

京谷秀夫著 宮崎利厚著 神奈川新聞社

道端にたたずんでいる男女一対の小さな石像・・・。いつ、どこで出会っても、私たちを暖かく、そして微笑と優しさで迎えてくれる道祖神。本書は、神奈川県下の道祖神について、豊富な写真を載せながら解説したものです。著者自らの足で歩いて一体一体を調査したもので、場所、像の形、造られた時期などわかりやすく、読んでいるうちに、実際に行って、会ってみたくなります。

『写真紀行 埼玉の寺(I・II)』

埼玉新聞社

お寺は、信仰の場であるとともに、人々に心のよりどころと安らぎを与えてくれます。また、古いお寺を訪ねれば、その地域の歴史や文化をうかがい知ることもできます。この本は、特に、人々の心情にふれ、埼玉県の風土に溶け込んだ56か所のお寺を選んであります。内容は、単なる写真集でなく、沿革、美術、行事などについても、詳しく載せています。

『茨城の郷土史(上・中・下)』

大野慎著 常陽新聞社

上巻は平安時代から江戸時代までの郷土史、中巻は諸豪族・城主の変遷・興亡史、地域の歴史など、下巻は徳川斉昭(水戸烈公)、藤田東湖、徳川慶喜などの人物や事件などが載っており、興味深い本です。茨城県の郷土を知るうえで大いに役立つでしょう。

『上州の城(上・下)』

上毛新聞社

群馬県には、現存する城はありませんが、武士の登場した時代から江戸時代までは数多くの城がありました。本書は、どちらかといえば、城そのものの記述というより、戦国時代の合戦、城主の変遷、治世、エピソードなどをまとめたものです。一般の人にも読みやすく、城の歴史を通して群馬の歩みを知ることができます。