ホームへ 小平市立図書館30年のあゆみ

開館30年を記念してのごあいさつ

*「情報の創造と発信を支援する図書館をめざして」

1. はじめに
 小平市にはじめて市立図書館が誕生したのは昭和50年5月でした。当時多摩地域には32の市町村がありましたが、小平市はその中で23番目に52館目の図書館を開館したのでした。
 10年前の東京都立多摩図書館の『館報 第13号』に、「個性的な図書館活動を求めて 小平市立図書館の20年のあゆみ」と題して活動報告をしました。そして、図書館の設置とネットワークの形成、運営方針と蔵書構成、コンピュータシステムの開発等について書いています。20年間の図書館活動の中で、小平市立図書館は施設と規模、蔵書数、貸出実績等の点で高く評価されました。
 しかし、その後数年間は貸出実績、レファレンス記録の蓄積、情報基盤の整備等の点で停滞がみられましたが、平成14年のシステム変更を契機に、最近3年間に貸出実績の点では30%、リクエスト件数の上では3倍の伸びを示しています。


2. 時代の変化
 堺屋太一氏の『時代が変わった』によれば、時代は「規格大量生産型の近代工業社会から知価社会へ、効率・安全・平等の正義から自由と楽しさを加えた価値観へ」と変わったのであり、「人々の要求が大量生産される規格品の数の増加や規模の拡大から、情報や経験や自己顕示などの主観的満足に移り、それを生みだす知恵の値打ちが重要になった」知価社会がはじまったのだとしています。また、加藤敏春氏の『エコマネーの新世紀』によれば、「環境、福祉、コミュニティー、教育、文化などの価値をコミュニティーで流通させ、構築するための手段」であるエコマネーの実験が日本各地で進んでおり、その背景には「工業社会から情報社会へ、経済社会システムのグローバリゼーション、大量生産・大量消費・大量廃棄を基調とする近代文明の転換」といった知の再編成が行われていることが指摘されています。
 このように、時代は規格大量生産型の成果である「もの」を所有する豊かさから、個性や自由・楽しさといった主観的な価値観を尊重し、地域での人のつながりやコミュニティーを形成する「知恵や心」の豊かさが求められる時代に変わったのです。


3. 新しい図書館の役割
 これらの時代の変化によって図書館の果たす役割は益々重要になり、図書館は知価社会を実現するために不可欠な資料や情報の提供機関であることが求められています。
 それは、平成13年7月に文部科学大臣告示となった「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」が、運営の基本に「市町村立図書館は、住民のために資料や情報の提供等直接的な援助を行う機関として、住民の需要を把握するよう務めるとともに、それに応じ地域の実情に即した運営に努めるものとする。」とした上で、地方公共団体の政策決定や行政事務及び就職、転職、職業能力開発、日常の仕事等のために必要な資料及び情報の提供とレファレンス・サービスの充実、及びボランティアの参加促進を求めていることとも符合します。つまり、新しい図書館の役割は単に市民に本を貸し出すだけでなく、多様な市民要求に応じた調べものに対応すること。そして、行政情報・医療情報・法務情報の提供、ビジネスや学校教育の支援、地域情報・地域文化の発信といった機能を果たし、ボランティアの参加促進を通して地域コミュニティー形成のコーディネイターやナビゲイターとしての役割も期待されています。


4. 小平市立図書館の活性化
 小平市図書館協議会の平成17年3月の提言「心を豊かにする図書館を目指して」は、「これからの図書館に求められていることは、社会の変化に対応し、『心を豊かにする図書館を目指して』、新しい図書館サービスを提供することであり、図書館の力を向上させることであろう。」と提言しています。
 そこで今後は、先に図書館プロジェクトチームがまとめた「小平市図書館サービス計画(PDF形式:271KB)PDFファイルが別ウィンドウで開きます。」、及び「小平市子ども読書活動推進計画」の実現を目指し、次のような運営方針で「新しい図書館の創造」に向けて取り組んでいきたいと考えています。
「図書館の目的がひとの自立を支援し育てることであり、ひとの生活と成長に欠くことのできない機能であり機関である」という理念に基づき、図書館サービス計画に基づいて次のような事業を行う。(1)資料・情報の充実に努め、情報技術の積極的な活用を図る。(2)地域の情報拠点としての役割を果たすために、インターネットを活用したシステムの整備を行う。(3)レファレンス機能の充実を図る。(4)小中学校等との連携を図り、子どもの読書活動推進に努める。(5)地域の政策課題に資料・情報の提供を通じて貢献する。
 このことによって、質の高い情報を収集、選択、提供する図書館づくりを目指し、情報基盤の整備を進めて、多様なニーズと課題を抱えた市民生活を支える情報支援機関として機能できるように人材育成を図りたいと考えています。


5. まとめ
 最後に、インドの図書館学者ランガナタンの「図書館の五原則」を紹介したいと思います。彼は次のように言っています。
(1) 本は利用するためにある。
(2) 本はすべての人のためにある。
(3) すべての本をその読者に
(4) 読者の時間を節約せよ
(5) 図書館は成長する有機体である。
 この原則は、図書館の本質的な機能である資料や情報を提供するために、図書館員は利用者の利便性を第一に考え、利用を保障し、常に学び続け、時代の変化に対応していかなければならないことを教えています。
 小平市立図書館員一同、この精神を肝に銘じて誠心誠意図書館サービスの充実に努めたいと思います。

平成18年3月31日
小平市中央図書館

*ご案内

 このたびは、「小平市図書館の30年」のページをご覧いただきまして、まことにありがとうございます。このコーナーは小平市立図書館の開館30年を記念して作成いたしました。図書館が開館してからの活動記録を年表・統計・写真・資料などによって紹介しています。

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